倉×対談

未来を担う若者たちが 政治に対して思うこと【後編】

2021/12/21

GUEST PROFILE

立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部1年

風岡 茜さん
東京都杉並区出身。アジア太平洋学科で、国際社会の諸問題の解決について学ぶ。”とりあえずやってみよう”の精神で、海外での都市開発関連の仕事を目指して日々奮闘中。旅行や音楽、動画作成に夢中。特技はバイオリン演奏と料理。

立命館アジア太平洋大学 国際経営学部1年

多田 恭輔さん
東京都出身。大学では、国際経営学を専攻。人と話すことが大好きで、将来の夢は人の役に立つ仕事。人の顔と名前を覚えることが得意。映画鑑賞や漫画を読むことが好きで、今ハマっている作品は「東京リベンジャーズ」。

大分大学2年 経済学部経営システム学科2年

池田 さくら
大分県別府市出身。会計学や経営学を学ぶ。趣味は、カラオケと音楽鑑賞。おおらかな性格ながら芯の強さが特徴。電卓での計算やタイピング、どこでも寝ることができることが特技。穏やかな老後を過ごすことが密かな目標。
夏の1ヶ月間、インターンシップ生を迎え入れ、地域の課題解決のため、議会や視察など、活動を共にしました。前編では、活動を振り返りながら、政治に関するさまざまな意見を交換。今回お届けする後編では、活動を通しての学生たちの学びをはじめ、将来の夢、3人へ向けた激励など、熱いトークを繰り広げました。 前編はコチラ

インターンシップで学んだことは?

倉掛:私や穴見議員と一緒に一般質問をつくったけれど、それぞれ感じることも多かったんじゃない?

風岡:はい、一般質問づくりに参加させてもらうことで、物事への視点や切り口、視野の広げ方などを学びました。問題提起をするうえで、物事の現状を確認だけではなく、どのような目標を持って状況を改善していきたいのか明確にしないといけません。「将来を想像する力の必要性」「目的を持つことの大切さ」を実感しました。

▲倉掛議員と穴見議員、他学生の意見をもらいながら質問案をブラッシュアップ

 

多田:虐待やLGBTQなど、これまでにもよく耳にしていましたが、正直自分たちの力だけではどうにもならない問題だと思っていました。それらに対して、自分たちで考えを巡らせ、問題点はどこにあるのか洗い出し、さまざまな提案をしたりと、課題解決への議論はとても新鮮で勉強になりました。

倉掛:一般質問を経て、大分市がその事業や問題に取り組んでいく成功体験が、達成感を生み出します。今回の経験を通して、“自分たちが世の中を作っていくんだ”と実感することができたのではないかと思います。周りの同級生から「政治なんて誰がやっても一緒だよなぁ」と言われたとき、「そんなことない。私たちは政治家と一緒に問題に向き合い、課題解決のためのアクションを起こした。理想のまちは自分たちがつくることができる」と伝えてもらうことで、政治に興味を持つ若者も増えるのではないでしょうか。

池田:今回のインターンシップを通して、「この通りにはこういった建物が多い」、「この地域にはこんな問題があるんだ」、「こんなことに悩んでいる人がいる」など、さまざまなものに対する視点が変わりました。インターンシップの前には気にも留めなかったことに、気づけるようになったと思います。

▲子ども家庭支援センターでは児童虐待の現状を知る機会になりました

 

学生たちの将来のビジョン

風岡:インターンシップ前は、気の合う人や、同じ意見を持つ人とばかり話すことが多かったです。今回、さまざまな施設や政治家の方にお話を伺い、自分と違う意見を持つ人に、自分の意見を伝える力、他者の意見にも耳を傾けて認める力が身についたと思います。私は将来、発展途上国のインフラを支える仕事に就きたいと考えています。文化や考えが違う人たちと仕事をするので、今回の経験を生かしながら、多くの人の意見を統合する力を伸ばしていきたいと思います。

▲市役所職員や議員などから、若い世代の意見を求められることもありました

 

多田:これまで親しみのなかった政治に触れて感じたことは、市民が主導的に政治に関わることが少ないということです。以前の私のように、政治のことをよく知ろうとせずに自分の尺度で政治を測っている人がほとんど。それが市や国の発展を遅らせる要因になっているのではないでしょうか。皆さんにこのことを気づいてもらえるよう、もう少し政治に関心を持ってもらえるよう発信し続けなければいけないなと感じました。将来のことは具体的に決まっていませんが、虐待問題を取り扱ったとき、“なんとかしたい”という気持ちを強く感じました。今回のインターンシップを通して、子どもに関わる仕事、困っている子どもたちを救う仕事に興味が湧きました。

▲議長室に挨拶。緊張でガチガチ

 

池田:これまでの私は周囲の意見に流されることが多くありました。しかし、倉掛議員や穴見議員をはじめ、風岡さんや多田さんなど、自分の気持ちを信じて行動する方と一緒に過ごしたことで、私も自分の信念を持って行動しようと思いました。インターンシップを通して、農政課の方と話す機会が多く、大分の農業の未来に興味を持ちました。食べることが大好きなのもあるのですが、農業経営の道に進みたいという想いが固まってきました。

倉掛:皆さんを受け入れる前は、「子どもの社会見学で終わるかもしれない」と穴見議員と話していました。しかし、私たちが思っていた以上に積極的な学生ばかりで、素晴らしいインターンシップになりました。自分の学生の頃と比べるとはるかに優秀でした。今後も大いに悩み、大きく成長していってほしいと思います。ここで皆さんに一つアドバイスがあります。先程の池田さんの話にも挙がりましたが、自分の想いや信念は貫き通してほしい。出る杭は打たれますが、貫き通せば打たれなくなります。どれだけ人から変人と言われようが貫き通せば尊敬されますし、信頼されます。そういった人を目指してほしいです。

 

 

インターンシップを終えて

風岡:正直言って…はじめの倉掛議員の印象は“怖いおじさん”でした(笑)。何を考えているかがわからず、気に障ることを言ってしまったらどうしようと不安でした。ですが、インターンシップを終えてのイメージは、成し遂げたいことややり遂げたいことにひとつの筋があり、それに基づいてしっかりと意見を言える方。意見が異なったり、自分の望む答えが返ってこない場合は、最良の答えにたどり着くようとことん話し合う姿にも感動しました。

倉掛:風岡さんは海外留学の経験があるとのことで、将来はグローバルな仕事を目指しているんだろうと思っていました。また、個性や自己主張も強く、理路整然としているので、次世代キャリアウーマンのような印象を受けました。同世代の学生たちと協力しながら、まだまだ成長してくれると信じています。

池田:倉掛議員は、YouTubeやSNSで積極的に情報を発信していたので、きっと自信に満ち溢れた方なのだろうと思っていました。お会いしたときもその感覚は変わらず、何事にも本気で取り組んでいて、委員会でも職員の方に熱い想いを伝えていました。また、地元の小学校訪問の際、熱心にコミュニケーションを取る姿も印象に残っています。地元を想い、地元をさらに住みよい環境にしたいと強く願う気持ちを感じました。

倉掛:当初、池田さんは自分に自信がないようで、人からどう見られるかを気にしているところがありました。しかし、自分の考えはきちんと持っている人です。3人の中で唯一大分出身なので、地元に対する思いも感じられます。今後は、もっともっと自信をつけて、自分が何を目指していけばいいのかを見つけてほしいですね。

池田:ありがとうございます。がんばります!

多田:私もインターンターンシップを通して、政治家の皆さんの思いやりを感じることが多かったです。多くの方が市民や地域のことを思い活動をしている姿が印象的でした。しかし、倉掛議員はオフの時間はちょい悪オジさんという感じ(笑)で、すごく温かみのある方です。議会などで激しく討論している姿などを見ると、オンオフのメリハリを感じました。

▲一ヶ月間、一緒に過ごしたインターン生の中での絆も生まれました

 

倉掛:はじめは多田君が1番心配でした。友達からインターンシップに誘われて断れなかったのかなと思っていたぐらいです。何を考えているか分からずひょうひょうとしている部分がありましたが、実は1番感性が鋭かった。3人の中で最も直感的で、物事をズバッと見抜く力を持っています。今後は、どの道に進むにしてもそういった視点を持ち続けてもらいたいと思っています。私自身、素直さや正義感など、学生たちから多くのことを学びました。『大人になる』=『妥協することや目をつぶること』と言われますが、「なぜこうなったのか」、「真剣にやっているのか」、「そんなことをして効果があるのか」をじっくりと考える3人の姿勢に影響を受けました。彼らの日報を読みながら、私もそういった心を持ち続け、大人として策を講じていかなければならないと思うこともたくさんありました。短い期間でしたが、ありがとうございました。また気軽に遊びに来てくださいね。

↓対談のこぼれ話をこちらのYouTubeで公開中!!

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